「仕事で携わっている」とか「勉強したことがある」などといった理由がなければ、残業代請求のやり方を知っている人はほんの少数です。どんなことでもそうですが、経験がないことに対してはどうしても敷居を高く感じるものです。ですが、残業代請求は労働者の確固たる権利ですのでやり方を知っておくことはとても重要です。シンプルですが、請求をする際に重要なことは証拠です。
証拠がなければ請求することはできません。そして、証拠集めに際して注意が必要なことは「会社に隠されないこと」です。意外とこれを忘れると言いますか、意識していない人が多く、知らない間に会社に防御されていることがあります。証拠として役に立つのはコピーです。
これは最低条件です。証拠として重要になってくる書類は「雇用通知書」のようなものですが、本来企業は雇用者に対して労働基準法によって定められた事項が記載された書面を交付する義務があります。ですので、この書面は保管しておくことが必要です。次に就業規則について書かれた書類のコピーです。
10人以上の労働者を雇用している事業所では就業規則の作成・周知は会社の義務となっています。次に証拠となるのに重要なものは労働時間を管理しているツールです。例えば、タイムカードや日報などですが、これらは重要な証拠となります。そのほかには業務用メールアカウントの送受信記録の履歴なども有力な証拠となります。
反対に、残業代請求の証拠として効力が弱いものは簡単に書かれた程度のメモや私的で使っているメールの送受信記録などがあげられます。こうしたことを理解したうえで証拠に対して敏感でいることが大切です。
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